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zoom RSS かつて上司と釣りに行った話。哀れ上司「もう二度と行かない」宣言。嫌がらせをしたわけじゃないよ。ラスト

<<   作成日時 : 2010/02/01 23:56   >>

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こんにちは。

先週末書いていたブログのつづき。

オレと釣りに行って“上機嫌”だった上司。この半休を皮切りに約1週間の休みに入ることとなっており、特に後半部分は奥さんの実家である山陰地方に行くとかで、「釣るぞ」って張り切っていた。

約1週間、上司のいないセクションはまさに“平穏無事”。世間も夏休み期間とあって全員がゆったりと仕事をしていた。そしてまさに翌営業日上司が久しぶりに出社するという段になると若い社員は「月曜日から台風ですね。神戸さんがまだいてくれるからいいけど。」なんてボヤいていた。
オレとはプライベートで仲良くなってきた上司もその他の部下からは依然“嫌われ者”だったわけである。

いよいよ、上司が出社する日がやってきた。
オレは家が遠かったこともあり、自宅に帰る日はどうしても上司よりも出社が遅くなる傾向にあった。
次の月曜日にオレが出社した瞬間に“嵐”が吹き荒れているのは大変雰囲気がよろしくないのでオレは日曜日にゆっくり休息を取って、日曜日の終電近くの電車で会社に“出社”した。これをオレは「逆終電」と呼んでいたが意外と頻繁にこれをしていたのである。これによって月曜日でも確実に上司よりも早く執務につけるのであった。

7時すぎに非常に真面目な女子社員が出社してきて、その後若手社員が出社し、8時前にいよいよ上司が出社してくる時間となった。なんとなくフロアー全体の緊張感が漲った。

扉が開き、上司登場。
オレが「おはようございます。」続いてフロアーにいたもの全員が「おはようございます。」と挨拶をした。

「おはよう」
この瞬間にだいたい機嫌はわかる。この声のトーンが高いと機嫌がいい日。ま、滅多に無かったが。
そしてこの日は明らかに「苦虫をつぶした」ような表情であったため、セクションの連中にとっては「厄日」って感じだったのである。

オレは上司が長期休暇の場合にはメールなどの「代行受信」を許されていたから必要そうなものだけをピックアップして一覧にまとめ、上司がいない間の部下たちへの指示、自らのアクションを報告しようとしていた。夏休み期間中であるのとオレが「出てきてからまたうるさいからサッサとやれよ。」と毎日トレースした甲斐?もあって意外と仕事は進んでいた。

オレは上司に「ちよっと、いいっすか?」と言って書類の束を持って近づくと「あ、この前はありがとう。オレも話したかったんだ。」と笑顔とも悲しい顔ともつかないような表情でオレに言葉を返してきた。この意外なる展開にオレはやや躊躇しながらも打ち合わせ室に二人で入って行った。途中、若手の表情が「とりあえず、難を逃れた」みたいな風になっていたのが印象的だった。

二人で打ち合わせ室に入るとオレは業務報告を行おうとした。
しかし、上司は開口一番・・・
「オレ、やっぱり釣りには二度と行かないよ・・・」と悲しげな表情で言った。
「へ?」オレは何のことを言い出すのかと思って口あんぐりだったのだが、上司はワケを話し始めた。

オレと釣りに行き、ご機嫌かつ意気揚々と家に帰った上司であったのだが、まずお嬢さんから「臭い!早くシャワーを浴びてきて・・・」と言われたらしい。サビキをやれば当然アミコマセを使う。そしてそれが衣服に付着したりするのは普通だ。そして当人たちはよくわからない。餃子を食ったのと同じなのである。しかし、いざ第三者の前に出るとこれはかなり強烈な臭いとなるわけである。お嬢さんは確か高校生くらいだったと思う。確か上司がちょっと出来心でお嬢さんの布団で昼寝しただけで(いや、これはかなりKYだとは思う。)絶対にその布団では寝なかったらしい。もう、存在自体が「臭い」ものが本当に「臭い」をさせて近づいてきたときにはこれは「もうっ、最悪っ」となること請け合いなわけである。

続いて奥方が怒り狂ったらしい。それはクロダイを見た奥方が「私魚なんて捌けない」と始まったらしい。上司はネットで「魚の捌き方」というものを探し・・・見よう見真似でやってみたそうなのだが、無論うまく捌けなかったばかりか、上司が魚を捌いたあとのキッチンの「惨劇」は奥方の怒りをモロに食らったらしい。それは・・・ウロコ。初心者がシンクに新聞紙を広く高く敷いてウロコを引くなんてことをするわけがない。もう、力任せにまな板の上で引いたらしい。結果周囲はウロコだらけになり、奥方は「キーッ」となったようだ。

そしてとどめは・・・ご子息だった。一応クロダイを捌いた上司は風呂に入ったがある悲鳴を聞いて風呂を飛び出したという。家族三人の視線は奥方が致し方なく洗おうとしたクーラーの先にあった。残されていたのは保冷剤と新聞紙。その新聞紙をさわったとたん「にゅるっ」と何かが出てきた。そう、上司がご子息に「生きているところを見せたい」と言ったハゼだったのである。そのハゼは・・・元気良く床で跳ねていたらしい。これを見たご子息は「かわいそうだよ。お父さん逃がしに行こう。」と言い始めた。やっとこさ苦難の道を越え、やっと風呂に入ってビールをプシュと行くはずが・・・・・一番生きた魚を見せてやりたいと思ったご子息に言われ・・・府中から20km車を走らせ多摩川河口までハゼを逃がしに行ったというのだ。

帰ってきたころには深夜となり、誰も起きていてはくれなかったと言う。

「ほぼ初めての釣りで大漁のヒーロー」→「単なるウザいおっさん」
「必ずしも自らが思っているほど他人は評価してくれてはいない」というごく冷静に考えれば当たり前のことなのであるが、この『落差』はそれをも考えられないほどの落胆を上司に与えたらしい。

「それは悲惨でしたね。」
オレはおかしくてしょうがなかったが、さも「かわいそうに」という顔で上司の顔を見た。

「でもな、神戸君、オレはそれでもめげなかったんだ。神戸君に釣りを習ったんだからな。」
「えっ?」オレは眉をしかめた。「どこまでこの人は前向き・・・いや、空気が読めないのか。」
そりゃ、オレを慮ってくれるところは無論うれしい。しかし・・・そこまで家族に総スカン食らっても・・・何をしたんだ?
「カミさんの実家に行ったろ?そこで息子を連れて釣りに行ったんだ。」

ご子息は相当嫌がったらしいが、それでも連れて行ったらしい。そして宍道湖の近くの釣具屋に立ち寄り、「エサ」と「情報」を仕入れようとしたようだ。

上司は茶髪の店員に「このあたりで釣りをしたいのですが・・・」と聞いたらしい・・・すると店員は「何が釣りたいんすかぁ?」と来たらしい・・・勇気をふりしぼって釣具屋に入り質問してみたにも拘らず・・・その言い方がプライド高き上司の気分に火をつけてしまったらしい。思わず「何が釣れるかが聞きたいんだろうが!。」

突然怒られた店員はビビったらしく・・・「今ならスズキが釣れます」みたいなことを言ったらしい。そして何本かのルアーを出してきたようだ。上司は「それでエサは何がいいんだ?」と聞くと店員は「エサは、いりません」と答えた。それどころかご子息が「お父さん、これはルアーと言ってこれを引いて魚にみせかけて釣るんだよ。」と・・・上司より詳しかったというのだ。「釣りゲームで知っていたらしい」と上司はこぼしていた。

とりあえず海に行ったらしい。それでも上司はルアーをセットし、店員に聞いたとおりそれを投げ、ひたすらリールを巻いたらしい・・・投げているだけでも楽しかったようだが、何投かしたとき悲劇は起きたらしい。
「もう、昔のアフロヘアーのようにリールがなって・・・」

要は「バックラッシュ」を起こしたのであった。う〜ん、ルアーを投げるなんて展開は予想もしていなかったから「サビキができる」程度のリールしか買わせなかったオレのミスだ。

最初は一生懸命ほどいていたらしいが、短気な上司は糸を切ったらしい。糸は少なくなったがそれで投げていたが、あることにふと気づいたらしい。「息子ほったらかしだ。」

もともと二人のコミュニケーションのために始めたもの・・・それを忘れていたと言う。それに気づいたから・・・ご子息に「ちょっと投げてみるか?」

ご子息に投げ方を教えるとご子息は投げた・・・何投後かに右にそれて障害物にひっかかってしまったらしい・・・「あーあ」と思っていると・・・ご子息が引っ張っているうちに偶然にもルアーが外れた・・・着水し底に向かってルアーが落ちていったと同時に何かがルアーを引いたらしい・・・ご子息が夢中でリールを巻くと・・・ルアーの先には40pくらいの「ワニのような魚」が付いていたらしい。

上司はその魚のヒレなどにやられて血だらけになりながらハリを外し・・・気持ち悪がるご子息を制して「持って帰ってみよう」・・・たとえ食べられないような気持ち悪い魚でも家族に見せ、ご子息の功徳を祝したかったらしいのである。

その気持ち悪い魚を持って帰り、「変な魚が釣れたけど、コイツが釣ったんだ」と言うと奥方のお父上は「おー良く釣ってきたな。」と。
そして近所に住む奥方の従兄弟がやってくると見事な包丁捌きでその魚をおろした。

その魚とは・・・『マゴチ』だったのである。
家族はご子息に「すごい、すごい」と言い、そして見事に魚を捌いた従兄弟も家族から「すごい」と感心されたと言う。

奥方は「ところでお父さんは何か釣れたの?」と言うと、ご子息が「糸ぐちゃぐちゃにしただけだよ」と茶化したと言う。
その日は午前中から酒をかっ食らい一日中寝ていたと言う。

「単なる道化だよ、オレは」と嘲笑気味に上司は笑ってみせた。

オレはさすがにかわいそうに思い、「私と二人でまた行きましょうよ」と言ってみた。
しかし、「もういいよ。カミさんの従兄弟も同じようなことを言ってくれたけど、もういいんだ。」

オレは簡単に業務報告をした。上司の報告を聞く時間が1時間余り・・・オレの報告は15分弱・・・。
「いや、失敗したな」とオレは思った。担当者の中で「できていないこと」だけを上司はメモっている風だったのである。

その後、彼の部下たちは一人一人トレース・・・いや、単なる上司のフラストレーションの解消のために怒られたのであった。

オレは彼がセクションを異動する一年前に異動した。
異動したあとも上司はよく電話してきてくれた。オレと上司は「釣りに行った以来」なにか仕事とは違うなにかの関係ができたと思っている。

もう上司は二度と釣りに行かないかもしれないが、オレとの間はあのたった一度の「釣り」で結ばれているような気がする。
一年後、上司も異動するが、たまに電話をする。

オレが札幌に転勤した一年後、上司が転勤したのは九州だった。やっと家族と一緒に住めるようになったのにまた単身赴任なのであった。

でも、前と違うのは自宅に帰ると家族みんなが歓迎してくれると言う。「枯れる」というのは嫌な言い方だが、ともすれば上司が昇格などにギラギラしていた時期はもしかすると家族にもそれが伝わっていたのかもね。そこには上司が一生懸命であったからこその「犠牲」もあったものと想像できる。

そして、上司には関係ないのだが、オレもまた、仕えていたときよりも今の彼が好きなのである。とても人間的な人なのである・・・あの「釣り」のときのように。

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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
上司にとっては、いい思い出になりましたね。家族の反応は、大体このようになっているんでしょうね。札幌でも、釣った魚は審査の後に誰かに上げて、帰る釣り人が多くなっています。
ボナ
2010/02/02 13:07

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